ブロックチェーンとか

ブロックチェーンなどについて扱ってます

仮想通貨は規制されるのか?仮想通貨の未来について考えてみた。

最近、外を出歩いていると「ビットコイン」とか「仮想通貨」という言葉を耳にする機会が多くなってきている。

 

しかし、内容をよく聞いてみると「いくら儲かった」とか「あんな危ないものに手を出して」とか。

 

世の中では完全に仮想通貨はマネーゲームの対象でいずれ崩壊する危ないもの、という認識になってしまっている。

 

そんな認識をされている仮想通貨の未来はどうなるのか、少し考えてみた。

 

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1.仮想通貨は規制されるのか?

 

仮想通貨の価格が高騰し、手が付けられなくなってしまうのを恐れて日本政府として規制が行われるのではないか。

 

そう考える人もいるかもしれないが、それは恐らくないと思う。

その理由としては

 

  • 日本だけ規制してもインターネットで取引できるので抜け穴がたくさんある

 

仮想通貨の良い部分である国に囚われない仕組みがあるので、一部の国だけで規制をしてもほぼ意味がない。

全世界で規制を行えば効果はあるがそれは現実的ではない。

 

  • 規制をして他の国に主導権を取られることだけは避けたいと考えている

 

仮想通貨という新しい技術・ビジネスが生まれている今はかなりチャンスな時期。

なぜなら、今ならまだ誰も主導権を持って世界を動かしている存在がいないから。

 

そんなときにわざわざ政府が規制をかけて日本のビジネスチャンスを奪うようなことはしないと考えられる。

もし、規制をかけた場合に考えられるシナリオとしては

 

1.日本が規制をかける

2.日本の仮想通貨ビジネスが廃れる

3.他国(米国)が仮想通貨のプラットフォーム・ビジネスモデルを確立させる

4.日本以外の各国で普及して利用される

5.日本も規制緩和して受け入れなくてはならない状況になる

6.他国に日本の仮想通貨市場を奪われる

 

日本が単独で規制をかけることのデメリットが多すぎるので規制はかからないといえます。

 

2.仮想通貨の未来はどうなるのか?

 

では、仮想通貨はこれからどうなるのか?

 

www.nikkei.com

 

日経新聞の記事でビットコインの取引のシェアのうち日本の割合が4割を占め、世界最大規模になっていると書かれている。

 

日本の仮想通貨の市場が大きくなっているということはビジネスチャンスが大きいということ。

 

市場が大きいとなぜビジネスチャンスなのか

 

・市場が大きい場合、例えば1000万人規模の場合、1人から100円ずつお金を回収できれば10億円

・市場が小さい場合、例えば10万人規模の場合、同じく1人から100円ずつ回収しても1000万円

 

もし、1000万円しか回収できないとわかっていたらわざわざお金をかけて参入しようとすることにメリットが生まれなくなってしまう

 

さらに、現状の仮想通貨の場合

 

・主導権を持った会社がまだ存在しないために、今から参入しても主導権を手に入れることができるチャンスがある

 

という大きなモチベーションがあります。

 

ここで日本の会社が主導権を取ることができるかどうかが、日本政府としても気になると考えられます。

もし、日本の企業が主導権を取ることができればこの先何十年かはかなり世界に影響力を持つことができますし、税金の面でもメリットは大きい。

 

そう考えると、日本政府としてもこの仮想通貨の波を利用しない手はない!と考えることが想定できます

 

ここまでひとつひとつ考えていけばこの後の仮想通貨の未来は容易に想像できるのではないか、と思います。

 

ここまで読んで仮想通貨を新たに買ってみたい、少し触れてみたい、と思った方は

 

bitFlyer

Zaif

coincheck

 

これらの仮想通貨の取引所から仮想通貨を買ったり、値段を見たりできますので

一度見てみることをお勧めします。

 

この中で私のお勧めはZaifです。

Zaifは他の取引所と違い板取引なので安く仮想通貨を購入できますし、

ZaifにしかないZaifトークンやCOMSAというトークンも取り扱っています。

 

今、特に私が気になっているのがZaifトークンなので

ぜひぜひチェックしてみてください。

 

XPを買ってみた!

今、話題の仮想通貨XPを買おうとしてみたので買い方のメモ。

 

全体の流れとしては

1.Changelly でETH→DOGEコインを購入

2.CoinExchangでDOGEコイン→XPを購入

の流れでXPを購入できます。

 

前提としてはETH(イーサリアム)を持っている必要がありますので

持っていない方は

bitFlyer

Zaif

などで購入できます。

 

購入前に身元確認の申請を行うのですが

現在、かなり申請が来ているようでかなり時間がかかるようです・・・

少しでも購入する可能性があるようでしたらとりあえず登録してみる、というのもありだと思います。

 

1.ChangellyでETH→DOGEコインを購入

 

まずはChangellyにアクセスします。

 

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こんな感じのサイト。

 

仮想通貨を他の仮想通貨と交換してくれるサイトです。

ここで、ETHやNEMを左側に選択して、右側にDOGEを選択して交換していきます。

 

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ユーザー登録をしないと取引できないようなのでGoogleアカウントと紐づけを私は選択。

 

f:id:lifehackeeer:20171215085353p:plain

 

 

ユーザー登録後再度取引を行うと・・・

 

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こんな感じの画面が出てきます。

 

Nextを押すと

 

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DOGEコインのwalletのアドレスが求められます。

 

DOGEのwalletなんて普通は持っていないと思うので

今度はCoinExchangでwalletを作成します。

 

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ここもユーザー登録が必要です。

 

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ユーザー登録後、ログインするとこんな画面

 

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ここでDOGEのwallet作成を行います。

やり方は簡単で

DOGEコインのActionsのところのDeposit DOGEを押し

Generate New Address を押すだけ

 

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ここで手に入れたアドレスを先ほどのアドレス入力欄にいれてNext

そうするとこんな確認画面が出ます。

 

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作業している間に価格が結構変わってます笑

 

と思ったらまた戻りました笑

 

この価格でよければConfirmを押すと・・・

 

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このようにエラーになります笑

サーバーが込み合っているようなので

 何度か試してみると・・・・

 

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やっと出金用のアドレスが表示されます。

このアドレスをコピペしてZaifなどの自分の利用している取引所にいきETHを出金します。

 

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Zaifだと「アカウント」の「入出金と履歴」のところからETHの出金ができます。

出金アドレスにコピペしたアドレスを入力し、出金金額入力、2段階認証を設定いる人は2段階認証用の数字を入力。

出金ボタンを押せば完了!

 

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出金履歴を見ればちゃんと送れていることが確認できます。

TXのリンクから詳しい出金内容が見れます。

 

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ここから実際にDOGEコインがWalletに振り込まれるまでかなり時間がかかります。

なかなか反映されなくて不安になるかもしれませんが正しいアドレスを入力して出金していれば問題ないのでご安心を。

 

何時間か経ったらChangellyのHistoryを見てみると

 

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このようにステータスが緑になっていれば完了!

 

CoinExchangでDOGEコインのWalletを見てみると・・・

 

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このようにDOGEコインがちゃんと振り込まれていることがわかります。

書かれている金額はすでにXPに使った後なのでかなり減ってますが笑

 

その後、XPを購入します。

購入方法はPCだと左側にあるDoge Market の XPをクリック

 

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スマホの方は一度右上のメニューからMarketに行ってからXPをクリック

 

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 そうするとこのようなチャート画面が出てきます

 

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チャートの下にBuyの欄があるので必要な情報を入力します。

 

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日本語で説明書きを入力欄に書きました。

 

買いたいXPの量と価格を入力。

Totalは自動で計算してくれます。

 

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こんな感じ。

Net Totalが手数料も入れた合計の価格。

これが手持ちのDOGEコインを超えてると赤くなります。

 

あとはSubmit Buy Order を押して取引が成立するのを待てば

 

あなたもXPがGet!

 

お疲れさまでした。

『仮想通貨の教科書』 第2章 ビットコインが非中央集権を実現している仕組み その2

『仮想通貨の教科書』の 第2章 ビットコインが非中央集権を実現している仕組み を読んだのでメモ続き(その1はこちら)。

 

 

2.2 分散型合意形成

 

ビットコインはピアツーピアネットワークを構成している。

アリスがボブに支払いをする場合を考えると、その取引をブロードキャストし合意形成をとる。

 

続きを読む

『お金2.0』 読んだメモ

タップス社長の佐藤航陽(さとう かつあき)さんが「お金や経済とは何なのか?」といいう疑問について15年以上考えた内容の集大成の本。

 

 

仮想通貨から脳(報酬系)についてと幅広い内容を扱っています。

内容の一部は佐藤航陽さんのブログで書かれている内容もあったので参考にどうそ。

 

 

 簡単に気になった内容のメモ(後で書き直す予定)

 ・仮想通貨はハイエクの思想に近いもの

仮想通貨はよくわからないから危険!という流れもあるが、こういった経済的な視点で議論がされている本に出逢ってこなかったのでとても新鮮でした。

ハイエクノーベル経済学賞もとった凄い方です。

 

・なぜ人間がこのような仕組みになっているのか、それは人間の脳に答えがあり、報酬系という神経系があるから

いろいろな出来事の根本にあるのはやっぱり脳にあるという話。

人がガチャにハマるのも報酬系があるからと考えると私は納得しました。

 

フラクタル

フラクタル - Wikipedia


後でwikiで調べて分かったことだが、再帰的な適用で遺伝子の情報を少なく済ませるという考え方になによりも驚いた。

確かに遺伝子情報は莫大な情報量があると考えるといかに効率的に保存するのか、という部分は重要なのかもしれない。

 

佐藤航陽さんは以前にもこんな本を書いています。

こちらの本もおすすめです。

 

 

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『仮想通貨の教科書』 第2章 ビットコインが非中央集権を実現している仕組み その1

 『仮想通貨の教科書』の 第2章 ビットコインが非中央集権を実現している仕組み を読んだのでメモ。

(補足:アマゾンのキンドル版だとたまにかなり割引された価格で販売していることがあるので安くなったタイミングで買うのが吉。2017年12月12日現在では50%OFFで販売されている。)

第2章 ビットコインが非中央集権を実現している仕組み

  

第2章では第1章で述べた中央集権的な権威(Scrooge)を非中央集権型にするにはどうすればいいのか、という問いへの答えを示している。

 

続きを読む

『仮想通貨の教科書』 第1章 暗号理論と仮想通貨入門

『仮想通貨の教科書』の 第1章暗号理論と仮想通貨入門 を読んだのでメモ。

 

 

前回のはじめにでは仮想通貨の歴史とサトシ・ナカモトについて簡単に説明しました。

第1章では、仮想通貨に基本となる暗号の説明と「Goofycoin」と「Scroogecoin」というふたつの単純な仮想通貨を例に、仮想通貨を実現するためにはどんな難しさがあるのかを説明しています。

 

第1章 暗号理論と仮想通貨入門

あらゆる通貨は、供給をコントロールするための手段と不正行為を防止するための機能が求められる。

仮想通貨も同様で暗号理論を多用しているため、暗号通貨とも呼ばれている。

暗号理論は難しい分野だが、仮想通貨に利用されているものは比較単純でよく知られている少数の暗号要素だけである。

第1章では「暗号学的ハッシュ」と「電子署名」の2つの暗号要素について学ぶ。

あとの章で「ゼロ知識証明」などのより複雑な暗号スキームについて紹介する。

 

1.1 暗号学的ハッシュ

この本では一般的なハッシュ関数ではなく、暗号学的ハッシュに絞って説明する。

具体的に以下の3つの要素について紹介。

(1)衝突耐性

(2)秘匿性

(3)パズル親和性

特に(3)パズル親和性は仮想通貨だけで役に立つ属性である。

 

1.1.1 属性1:衝突耐性

衝突とは2つの異なる入力が同じ出力を生成することである。

2つの値x, y が x ≠ y の時に H(x) = H(y) が見つけられるときに衝突となり、

見つけられない場合に衝突耐性があるといえる。

具体的なハッシュ関数の説明はここでは省略。

参考:ハッシュ関数 - Wikipedia

私が知らなかったこととしては、衝突耐性があることが証明されたハッシュ関数は存在しない、ということだ。

現在利用されているものはまだ衝突が見つかっていない関数というだけ、ということだ。

 

1.1.2 属性2:秘匿性

秘匿性はハッシュ関数の出力 y = H(x) を見たときに入力xが何かわからないという性質である。

秘匿性の応用として「コミットメント」が挙げられている。詳しくは本書をお読みください。

 

1.1.3 属性3:パズル親和性

この部分がビットコインのマイニングの時に利用するハッシュ関数の属性である。

パズル親和性とは、

「ある出力値 y を得たいと思ったとしても、入力の一部が適切な程度に無作為に選ばれていれば、 y を得られるような入力値 x を見つけるのが難しい」

という性質である。

数式で表すと

 

H(id || x) ∈ Y

H:ハッシュ関数

id:無作為に選ばれた値(乱数)

x:入力

Y:ターゲット集合(ビットコインでいう先頭17個0が続く値など)

 

となる。

この時にYの集合の範囲を調整することで難易度を変えられるようだ。

 

1.2 ハッシュポインタとデータ構造

 ハッシュポインタは通常のポインタの機能(ポインタが指している情報を取り出す)に加えて、情報が書き換えられていないことを確認できるものである。

ハッシュポインタを使った連結リストが「ブロックチェーン」である。

 

ブロックチェーンはチェーン(連結リスト)の中間を改ざんしようとしたときに端から端まで改ざんしなくてはいけなくなるという性質を持つ。

 

1.2.2 Merkle木

Merkle木はハッシュポインタを使った二分木のことで、発明者のRalph Merkleの名前が由来である。

Merkle木もブロックチェーンと同様に一つを改ざんしようとするとその上のレベルのデータと一致しなくなるため、改ざん検知ができる。

 

ブロックチェーンにない特徴としては「メンバーであることの証明(proof of membership)」が簡潔にできることである。

特定のブロックが木の含まれるかどうかを短時間(おおよそlog(n))で証明できる。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/6d/Hash_tree.png/300px-Hash_tree.png

ハッシュ木 - Wikipedia

 

同様に「メンバーでないことの証明」もこのMerkle木を使えば可能となる。

 

1.3 電子署名

電子署名は2つの属性がある。

 

1.あなたの署名をすることができるのはあなただけだが、署名を見た人は誰でもそれが有効だということを確認できる属性

2.署名と署名をした文章は密接に結びついているため、その署名を別の文章に使えない属性

 

属性1は署名がそもそも利用できるために必要なもので、属性2は「偽造不可能性」でほかの人に偽造できないことを証明する必要がある。

「偽造不可能性」を証明するときには、「攻撃者」と「挑戦者」で「ゲーム」を使って

 定式化するのが一般的。

電子署名は公開鍵と秘密鍵を利用して署名する公開鍵暗号の技術を利用するが詳しくは

デジタル署名 - Wikipedia

こちらを読んでほしい。

 

ここで気になったのはビットコインは「楕円曲線DSA (ECDSA) 」を利用しているのが、より具体的にいうとsecp256k1という標準のECDSAを利用している。

しかし、これはビットコイン以外では使われているものがとても少なく、一般はsecp256r1曲線を利用しているらしい。

 

なぜ、このようなあまり一般的でないものを選択したのか。

この本には書かれていなかったので「secp256k1」と「secp256r1」とにどのような違いがあるのか簡単に調べたところ

「secp256r1」はNISTによって開発されたものだが

「secp256k1」はNISTではなくカナダを拠点とするCerticom社に開発された

という違いがあるらしい。

スノーデンの事件からNISTの開発した暗号方式にはバックドアが仕掛けられている可能性があるなどの不安などからこのような選択が取られたのではないかと思う。

 

1.5 2つの単純な仮想通貨

2つの単純な仮想通貨を例に取り上げ、暗号理論を使ってどのように仮想通貨でできているのか、どんな問題にぶつかるのか、について書かれている。

 

1.5.1 Goofycoin

もっとも単純な仮想通貨の例「Goofycoin (間抜けなコイン)」。

いつでも好きなときに新しいコインを鋳造でき、新しく鋳造されたものは作成者のものになるというもの。

新しくコインを鋳造するGoofyは鋳造したときにコインに署名をする。そうすることでそのコインはGoofyが鋳造した有効なコインであることがわかる。

 

GoofycoinをGoofyがアリスに送るときには、「アリスにこのコインを送る」というメッセージを作成してGoofyが署名することで行うことができる。

実際には「アリス」の部分がアリスの公開鍵の情報となり

「このコイン」がGoofycoinのハッシュポインタになる。

Goofyによって署名されているので有効性を誰にでも証明できる。

 

アリスがボブにコインを送るときも同様に行い、誰でもハッシュポインタをたどればハッシュの作成時に到達できるのでコインの有効性も確認できる。

しかし、この単純なGoofycoinでは「二重支払い攻撃」に対応できない。

アリスがボブにコインを送り、同じコインをチャックに送り、そのメッセージにも同様に署名をすることがこのコインではできてしまうのだ。

 

1.5.2 Scroogecoin

二重支払いの対策として「Scroogecoin (守銭奴コイン)」を新たに考える。

Scroogecoinの重要なアイデアは、Scroogeがすべての取引の履歴を記録する追記専用台帳を公開することである。

取引を完了するためには台帳への記入が必要であるならば二十払いの対策にもなる。

 

追記専用台帳を作成するためにブロックチェーンのデータ構造を利用する。

個々のブロックに、取引ID、取引内容、前のブロックを指すハッシュポインタを持つ。

 

Scroogecoinでは、Scroogeが署名したブロックチェーンのみを正しい取引とするため

Sroogeの署名があるかどうかをチェックするだけですでに利用されていないかの確認もできる。

 

二重支払いの対策ではあればScroogeが署名をすれば防げるのに何故ハッシュポインタを利用したブロックチェーンを利用するのか。

それは、Scroogeが取引を追加、削除しようとしたり、既存の取引を書き換えようとしたりできないようにするためである。

もし書き換えようとしてもハッシュポインタのために、その後のすべてのブロックに影響を与えることになる。

最新のポインタを利用者が監視し続けていればScroogeによって書き換えられたりしていないことを確認できる。

 

しかし、Scroogecoinにはまだ大きな問題がある。

それはScroogeの影響力が大きすぎる点である。取引の偽造はできないが、一部の利用者の取引を承認しない、サービスを利用できないようにするなどのことはできてしまうからだ。

この問題は中央集権的システムの問題である。実際の通貨では政府による中央集権型で上手く行っているが、今までの仮想通貨では中央に権威者を置く形で失敗してきた。

失敗の理由は多くがあるが、ひとつにはやはり中央に権威を持つ形を利用者が受け入れることができなかったからだと考えられる。

 

 

次の第2章ビットコインが非中央集権を実現している仕組みについてまとめたいと思う。

 

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『仮想通貨の教科書』 はじめに

『仮想通貨の教科書』の はじめに-ビットコインに至る長い道 を読んだのでメモ。

 

 

はじめにでは、ビットコイン(仮想通貨)が開発されるまでに多くの失敗が歴史的にあったということについて書かれている。

 

我々一般人には突然ビットコインブロックチェーンという技術が現れ、何がどう便利なのか、今ある電子マネーとはどう違うのか、など多くの疑問を持っている人が多いと思う。

 

この本のはじめにを読むとビットコインができるまでに多くのオンライン決済の仕組みに関して学術的にも取り組まれ、実ビジネスでも生まれては消えていったことが詳しく書かれている。

 

1989年にDigiCashという電子マネー ecash を開発した会社があったらしい。このecashはアメリカでは数行の銀行が対応し取引の承認、送金ができるものがあった。

 

しかし、ecashは銀行や販売業者を説得し利用してもらう必要があったのだが、販売業者が乗ってきてくれなかったためにクレジットカード会社がこの戦いに勝利し今の形となった。

 

ecashの特徴は「利用者」と「販売業者」の間の取引に特化していた点である。

ここが現在のビットコインとの違いで、ビットコインでは「利用者」と「販売業者」という区別がなく、一般の利用者も販売業者のようにビットコインで買ってもらえる商品の販売ができる。

この違いがビットコインの成功に役立ったひとつの点のようだ。

 

この「はじめに」の部分で一番気になった話は「Hashcash」の話である。

デジタルの世界では簡単にコピーができるために「希少性」というものを作ることが難しい。

デジタルの世界で「希少性」を実現するための一つの方法として、解くために時間がかかる計算問題(「パズル」)が解く必要があるようなシステムを設計することが考えられる。

 

この計算パズルを暗号学者のCynthia DworkとMoni Naorが1992年にスパムメールの削減のために利用することを提案していた。

メールを送ろうとする度にコンピュータが解くために数秒かかるパズルの1つをクリアしなければいけない、という仕組みを考えた。

この仕組みによってスパムを送る人は大量のスパムメールを送るためには大量の計算をしなくてはいけなくなるためにスパムメールが送りにくくなるというものだ。

 

しかし、上記のHashcashはスパムメール防止という目的では流行らなかった。

それは、スパムメールがそこまでして解決しなければならないほどの大きな問題ではなく、またスパムメールの多くがボットネットという他人のコンピュータを利用するケースが多くあったため利用されなかった。

この「Hashcash」というアイデアは現在のビットコインでもほぼ同じ計算パズルを利用している。

 

「はじめに」の最後にはビットコインの作者「サトシ・ナカモト」についての考察が書かれている。

サトシ・ナカモトはいつビットコインの開発に取り掛かり、「Hashcash」などの先行のアイデアから影響受けてきたのか、何が動機だったのか、ということに関して議論がなされている。

もちろんあくまで考察なので仮説なのだが、この部分を読むことでサトシ・ナカモト(ビットコイン)が何か特別なものではない、ということが理解できる。

2007年からコーディングを始め、フォーラムを通してブラッシュアップをしていく。

サトシ・ナカモトの設計にも現在考えると明らかに悪いと思われる部分(IPアドレスビットコインを送る)があったようだ。

 

この本の内容はコーセラ

 

www.coursera.org

 

の「Bitcoin and Cryptocurrency Technologies」で無料で受講することができる。

 

ただ、現在は日本語の字幕がないため、英語が堪能ではないと厳しい。

 

今後このブログで第1章暗号理論と仮想通貨入門、第2章ビットコインが非中央集権を実現している仕組み、と簡単なまとめを書いていきたい。

 

 

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